時間をかけて、より良い専門医療を

我が西新潟中央病院は、脳神経難病と呼吸器疾患を中心に、世界に通用する専門医療をめざしています。
総合病院ではないので手広い診療はできませんが、得意分野についての学びを深め、より良い医療を提供できるよう尽力して参ります。
ところで、当院はもともと結核療養所としての歴史があります。療養所時代の過去は暗いイメージで語られることもありますが、そうではありません。難病患者さんにじっくり時間をかけて向き合い、診療を極めていくスタイルは療養所時代からの伝統であり、他の病院にはない強みと自負しております。医師間の協力体制も良好であり、総じて円満な雰囲気の中で診療業務が遂行されています。
なお、当院は医師の労働環境、業務のタスクシェアに充分な配慮があります。心優しい医師が、優しい気持ちのまま働ける病院と言えましょう。

その人らしく「いきる」を支える看護をめざして

「今日の担当があなたでよかった」と患者さんからのことばにいつも励まされています。
当院は政策医療とされる重症心身障がいや神経難病患者さんの長期療養支援を行っています。真摯に患者さんと向き合い関わることで基礎看護技術が磨かれます。患者さん一人ひとりの特徴をとらえて、安全で安楽な生活が送れるように看護を行っています。療養の場であると同時に生活を支えているため、その人らしく「いきる」を支え、医師や多職種と話し合いをかさねて最良の看護の提供をわたしたちはいつも心がけています。

障害福祉サービスを支える福祉職

児童指導員は、重症心身障害センター（1、2病棟）、療養介護さくら（5病棟）、通所あかしあに配置され、相談援助業務を通して障害（重症心身障害、神経筋疾患等）をお持ちの方の生活を支援しています。対外的には、市区町村障害福祉課、児童相談所、特別支援学校、相談支援事業所など様々な機関と連携を図っているほか、利用者のご家族への相談援助も行っています。自立支援協議会にも参画し、関係者とともに地域課題の解決に向けた取り組みを行っています。

保育士は、重症心身障害センター（1、2病棟）、小児病床（6病棟）、通所あかしあに配置され、生活支援（食事・入浴・排泄）や療育活動・行事を通して障害をお持ちの方の生活が潤いのあるものになるよう支援しています。主な行事としては、七夕会、クリスマス会、獅子舞など季節を感じることができるもの、誕生会、七五三、成人のお祝い、還暦のお祝いなど人生の節目のをお祝いするものがあります。

患者さんの希望を叶えるリハビリテーション

リハビリテーション科の一員である作業療法士は、生活と生きがいを大事にする支援を得意としています。できるようになりたい、できるようになることが期待される、といった患者さんの希望に対し、治療や指導、道具の利活用といった手段で実現を目指します。神経筋疾患や呼吸器疾患、小児疾患を診ている当院の作業療法部門は幅広い年齢層に対応をしており、生活の質向上を主体とした、人生に寄り添うリハビリを心がけています。

患者さん・職員から求められる医薬品のスペシャリスト

病院薬剤師の業務は、調剤、抗がん剤の無菌的調製、服薬指導、医薬品情報管理、感染管理、安全管理、治験業務等々多岐にわたっています。患者さんには、くすりへの理解を通じて患者さん自身が積極的に治療へ参加できるよう服薬指導を行っています。また、他の職種と積極的に連携し、感染対策、抗菌薬適正使用、栄養、呼吸サポート、がん治療・緩和ケア、認知症ケア、褥瘡対策などのチーム医療に薬剤師が参画し、より良質な医療を提供すべく日々努力しています。

医用放射線のスペシャリスト

現代の医療では、病気の検査や治療のために放射線は欠かせない分野である。診療放射線技師は、X線や高エネルギー放射線を取り扱う技術者であり、医師・歯科医師以外では人体に放射線を照射ができる唯一の医療技術者です。検査には多種多様な画像診断機器があり、診療に大きく寄与し、また、放射線治療ではより病巣をねらった高精度の照射が可能であり、これらを取り扱う放射線技師は大きな役割を担っている。

信頼される正確なデータを迅速に提供する

当院臨床検査科の特色は、てんかんや睡眠障害の診断に有用な脳波検査や終夜睡眠ポリグラフ検査を行う生理機能検査と、結核菌などを検出する抗酸菌検査にあります。当院はてんかん支援拠点病院ということから、多くのてんかん症例の脳波検査を行っています。また抗酸菌検査に関しても新潟県内で唯一の結核病床を有しているため多くの症例があります。診断や治療に必要なデータを迅速に提供するよう日々努めています。