呼吸器疾患に関する説明

在宅酸素療法

在宅酸素療法とは

在宅酸素療法とは、病状は安定していますが体の中に十分に酸素を取り込めない病態の患者さんに対して、自宅で酸素吸入を行う治療方法です。
体に十分に酸素を取り込めない状態が長く続くと息苦しいといった自覚症状だけでなく心臓をはじめとした様々な臓器に負担がかかり、心不全、脳卒中、心筋梗塞、高血圧などといった病態を引き起こす危険性があります。
在宅酸素を導入することで自覚症状の改善のみならず臓器への負担を減らし、家庭生活や職場への復帰が可能となり生活の質を高めることが可能になります。

どのような疾患に用いるのか

在宅酸素療法には健康保険が適応されており適応となる疾患は高度慢性呼吸不全、肺高血圧、慢性心不全、チアノ-ゼ型先天性心疾患ですが、これらの疾患の患者さんでも呼吸状態により在宅酸素療法の適応にならない場合もありますので、医師の診察や検査を行った上で最終的に適応の有無を判断します。在宅酸素療法導入のために1週間程度の入院が必要になります

在宅酸素療法に使用する酸素供給装置

在宅酸素療法に使用する酸素供給装置には酸素濃縮装置と液体酸素装置があり、患者さんのライフスタイルにあわせて選択をします。共に室内使用時と外出使用時に使い分けが必要で、それぞれに一長一短あります。

1.酸素濃縮器
<室内での使用時>
室内の空気を取り込み、酸素を濃縮して供給する濃縮器を室内に設置し使用します。
<外出先での使用時>
携帯用酸素ボンベを使用します。
特徴:室内設置の濃縮器は電気で作動します。操作が簡単であるが携帯用ボンベは若干重いです。
2.液体酸素装置
<室内での使用時>
液体酸素の入ったタンクを室内に設置し、液体酸素を少しずつ気化させ気体の酸素にして使用します。
<外出先での使用時>
携帯用の子機に親機から液体酸素を充填して使用します。 特徴:電気がなくとも使用可能。親機から子機への液体酸素充填は患者さん自身が行う。子機は比較的軽く携帯性に優れます。